りずろぐ。

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【読書感想文】「子育て罰」を読んでしんどい気持ちになる回

 

子育て罰 「親子に冷たい日本」を変えるには」を読みました。

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子育て罰 「親子に冷たい日本」を変えるには /光文社/末冨芳

 

読み終わるまで時間かかったわー(◞‸◟)

テーマの重さもさることながら、政治批判の色が濃いのと、著者さんが「これは間違ってる!!もっとこうあるべきだ!!みなさんもこうしてください!!」みたいなスタンスで圧が強いのとで読んでてしんどくなっちゃって……(◞‸◟)

まあ著者さんはそれだけ悲惨な現状を見てるってことでしょうし、ご自身も二人のお嬢さんのお母さんってことで切実さが違うんでしょうけれども。

 

「子育て罰」とは、この国の政治や福祉は子供と子を持つ親に対してあまりにも厳しくて、まるで罰を与えられているようだという状況を表す言葉だそうです。

要は「日本で子育てするのまじ無理ゲー」って話ですね\(^o^)/

 

私は子供がいないしこれから持つ気もないから完全に部外者なんだけど、傍から見てても子育てって大変すぎるやろ……って思います。

親の負担があまりにも大きすぎるよね。体力的にも精神的にも、金銭的にも、責任的にも。

 

冷たい言い方になってしまうけど、子供を持つことってリスクだよなぁって思っちゃう。

最近の調査でも子供の2割が衣食住に困窮した経験があって、さらに親がシングルだと半数が貧困状態になってしまっているそうで。

他にも本の中で詳しくいろんなデータが載っているけど、まあ厳しみを感じずにはいられない感じですわ(´・ω・`)

 

かといって高所得世帯が悠々と子育てできるかというと決してそうでもなくて、こちらはこちらで公的支援が受けられないという問題が発生しているんですって。

私なんぞは生まれてこの方底辺だから「たくさん税金納めてるのに見返りがない!」って言われても「それが再分配ってものじゃないの?」なんて思ったりもしてしまったんだけど、よくよく考えると支援されるべき対象は子供自身であって、親の所得によって支援が受けられないというのはある意味差別だよね。

 

だから私が読んでて一番引っかかりを感じたのは、いろんな制度があっても子供が権利の主体になっていないってところだなぁ。

タイムリーなところだと「こども庁」が「こども家庭庁」という名前に変わったこととか、ほんとそういうとこだぞ!って思う( ˘ •ω• ˘ )

 

お子さんがいる家庭を見てるとどこも大変そうだなーって思うし(もちろん幸せもたくさんあるのでしょうけど)、一方で「子供持てるだけ恵まれてんじゃん」って言いたくなる気持ちもわからなくはないし。

殺伐としたインターネッツを見ているとなおさら「分断」について考えてしまったりもします。

 

子供がいてもいなくても若い世代ってほとんどが苦労してるし、めっちゃ税金取られてるし、それはなぜかといったら高齢者を支えなきゃいけないからで、そのせいで子育てに支援が回らないとなると、もうアッテストゥパン以外の正解がわかりません\(^o^)/

 

私は産まないことが我が子への最大の愛情だと思っているので産みませんけど、新しく生まれた命はみんなめいっぱい祝福されればいいなって思います。

全てのチルドレンに、おめでとう!

 

ちなみに本題とはずれるんだけど、私が本書で一番絶望を感じたのは「子育て罰」がネットニュースで取り上げられた際の反響についてです。

 

SNSで「子育ては罰じゃないよ」みたいな感じの反響がいくつかあって。そういうつもりで書いたんじゃないのにな、とはちょっと思いました。

 

Twitterにしてもはてなブッなんとかにしても「誰もそんなこと言ってねーだろ」って突っ込みたくなるようなコメント書く奴いるよね(◞‸◟)

文章でものを伝えることの限界を感じる昨今ですわ(◞‸◟)