りずろぐ。

ぬるくやわらかく

りずろぐ。

最近読んだ本の感想いろいろ

 

ただの自分用備忘録。

 

声優魂(大塚明夫)

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かの大御所声優、大塚明夫さんの著書。

明夫さんの生い立ちから現場の実情まで書かれているけれど、彼の主張は一貫して「声優になんてなるな」というもの。そもそも職業として成立している世界ではないらしい。

わざわざこんな道を選ぶ必要はないという明夫さんの優しさが半分、半端な気持ちで入ってくるなという仕事へのプライドが半分、といった印象。

現役でその世界にいる立場としては書きにくいであろうこと(声優学校がかなりあこぎな商売であることとか)もズバッと書いてしまうところに明夫さんの度量が見える反面、明夫さんクラスでも住宅ローンの返済に頭を抱えたりしているんだと思うとちょっとほっこりもしたり‪(*´꒳`∩)‬

 

「メタルギア」シリーズ、「攻殻機動隊」シリーズ、「Fate/Zero」あたりに思い入れがある人なら、きっと胸が熱くなる部分があるはず(`・ω・´)

 

 

勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」(梅原大吾)

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世界最強の格ゲープレイヤー、ウメハラこと梅原大吾さんの最初の著書。彼の自伝ともいえるかも。

これを読んでなんでウメハラがこんなに強いかわかった。練習量が尋常じゃない!\(^o^)/

時間だけでなくて、ゲームや勝負事に向き合うスタンスが違うというか……とにかく彼はものすごくストイックなんですね。

 

ウメハラの人となりがよく知れたという点ではとても面白かったけど、「仕事術」とか言われちゃうとちょっとどうかなーという点も。そもそも世間一般の仕事をしている人ではないから、そういう話になると急に薄っぺらくなってしまうというか(決してプロゲーマーを下に見ているわけではなく、世界が違うから仕方ないって話ね)……この本をどう活かすかはウメハラが自分で語らずに読み手に委ねてほしかったかなーと。普通にウメハラの自伝として出せばよかったのに(´・ω・`)

 

でも「変化し続けること」「成長し続けること」というのは忘れずにおきたいと思った。

www.youtube.com

この動画は定期的に見なければならない(中毒)

 

 

TYPE-MOONの軌跡(坂上秋成)

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大人気エロゲメーカー、型月ことTYPE-MOONの歴史を追った本。シナリオライターの奈須きのこさんとイラストレーターの武内崇さんが中学時代に出会うところから、絶賛好評配信中のFGOについてまで。

そもそも18禁美少女ゲームの会社が本になるという時点ですごい。

 

中学生の時点でバケモノ的な才能に溢れていた奈須さんもさることながら、彼を支え、彼の作品が少しでも輝くようにと立ち回り続けている武内さんに何より驚いた。友情というか信頼関係がすごい。

前述のウメハラもそうだけど、やっぱり成功する人っていうのは作業量が違うものなんだと改めて思った。そしてそれを楽しんでできるというのは本当に強い。

 

ただ、本としてはちょっと内容が薄いかも。熱心なファンからしたら物足りなく、かといって型月作品に触れたことがない人にはなんのこっちゃだし。

ネタバレ箇所を明記しておいてくれるのはとても親切だと思った。

 

 

世にも美しい数学入門(藤原正彦 小川洋子)

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図書館の児童書コーナーで見つけた一冊。

数学者の藤原正彦先生と、「博士の愛した数式」を書かれた作家の小川洋子さんによる対談を書き起こしたもの。さくさく読める。

 

私の中で数学や数学者に対するイメージががらっと変わる本だった。

数学者には美しいものに感動し、尊いものにひざまずく心が必要なのだそう。数学者ってみんなもっと冷徹無比なんだと思ってたよ……(失礼)

美しい定理と醜い定理の違いや、「数学は役に立ってはいけない」という考え方など、本当に知らないことばかりだった。

私が算数や数学を学んでいた頃にこういうことを教えてくれる人がいたらなあ、なんて考えてしまった……いや、自分の数字嫌いを人のせいにしてはいけませんね(´・ω・`)

 

残念ながら後半に進むにつれて数式なんかは頭が追いつかなくなってしまったけれど、数学の「美しさ」という概念を知れたことが私にとっては大きい。読んでよかった!

 

 

女子刑務所 知られざる世界(外山ひとみ)

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 「女子刑務所」と銘打っているけど女子刑務所の話は前半までで、後半は少年院や最新の半官半民の矯正施設、それに刑務官という仕事や死刑制度についてまでいろいろ書かれている。

 

印象的な写真が多くて、中でも廊下に並んだシルバーカーやそれを押して歩く高齢受刑者の姿にインパクトがあった。刑務所内も高齢化が深刻とのこと。「ここは福祉施設じゃないんだけどな」という刑務官の言葉に考えさせられた。

刑務所という場所はただやみくもに刑罰を与えるわけではなく、本人が更生・社会復帰できるようにするための場所なのだとよくわかった反面、万引きを繰り返して戻ってきてしまうような高齢受刑者には本当はもっと別の支援が必要なのではないか、とも思ったり……

死刑制度については誰でも一家言ありそうだけど、これだけ多くの事例を見てきた著者の言葉にはやはり重みがあると思った。

 

もちろん何か罪を犯すつもりはないし、小心者の自分にはそもそもできないとも思うけど、こういうのを読むと明日は我が身だと思ってしまうのはなぜだろう(´・ω・`)

 

 

星のカービィ おかしなスイーツ島 (大塚 菜生  苅野 タウ  ぽと)

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ぽ よ み

(*´д`*)

 

 

まとめ

新書サイズのブックカバーってなかなかないよね(´・ω・`)