ときどさんの「東大卒プロゲーマー」を読みました。
東大卒プロゲ-マ- 論理は結局、情熱にかなわない /PHP研究所/ときど
タイトル通り、ときどさんは東大卒でありながらeスポーツ……の中の、格闘ゲーム界で活躍されている選手です。めちゃ強い。
この本はそんなときどさんの自伝ですね。
「プロゲーマーってなに?職業なん?」という方は、彼らがどのような活動をして、どのように収入を得ているかについてもこの本に書かれているので、ぜひ読んでみてください(ぶん投げ)
さてさて。
私はもともと格闘ゲームの動画や配信を見るのが好きで(やるのはもう諦めた)、ときどさんの活躍やプレイスタイルについては存じていたので、なんというか、いろいろと納得しました。
彼はスーパー効率主義ですね(ノ∀`)
よく言えばストイック。悪く言えばちょっと偏執的。
「勝つこと以外どうでもいい」というあまりにも潔いスタイルには若干の恐怖すら感じるほど。
やっぱり並外れて強い人はちょっと気が狂ってるんだなぁ(失礼)
ご本人が認めてらっしゃるので正直に言いますけど、ときどさんって確かに強いんだけど、試合を見ててもあんまり面白くないんですよ(´・ω・`)
待ちとかハメとか……ルール上の反則ではないんだけど、なんだかなーみたいなプレイが多くて。
それもこれも彼の完全勝利主義によるものだと知ってしまえば、なるほどなーって感じ。
……なんて言うとすごく冷たい人のようだけど、ときどさんご自身は割と明るいお人柄だし、調子に乗って鼻っ柱を折られた経験や手痛い挫折を味わった経験も赤裸々に書かれているので、親しみやすさはあります。ただし試合中の顔は殺人鬼。
伝説のリアル瞬獄殺からのズレ天の話もあるよ!\(^o^)/
そしてこの本はときどさんの著書であるにも関わらず、ウメハラの存在感が圧倒的です。
ときどさんをもってしても「仙人のような人」とまで言わしめるウメハラすごい。もちろん強さや技巧的な部分もだけど、それ以外にも不思議な魅力のある人ですよねぇ( ˘ω˘ )
以前ウメハラさんの本も読んだんだけど、彼はとにかく「変わり続けること」の重要性を説いていたんですね。
で、ときどさんは大事な試合で勝てなかった原因が「変わらなかったこと」と書かれていて、なんとも対照的だなーなんて思ったりして。
セオリーに囚われることを「プレイが雑」と評したウメハラの鋭さたるや。
そうそう。ときどさん→ウメハラさんについてはこのインタビューが最高なのでよかったらどうぞ。
あとは、世界大会でも日本人のプレイヤーに強い人が多い理由は、仲間意識と情報共有の文化があるからという点にエモを感じました。
私が最近になって「人間がひとりで成せることなんて所詮限界があるのでは……」ということに気づき始めたところだったのもあって、心に響くものがあった。
本当、格ゲーのプレイヤーさんたちってみんな仲良いよね(。・ω・。)
最近あまり格ゲーシーンを追えてなかったんだけど、どうやら少し前にTOPANGAの大会でときどさんが優勝されたらしく、なんだか嬉しい気持ちになりました。
ときど選手がレジェンド対決を制し,優勝賞金200万円を獲得。「TOPANGA CHAMPIONSHIP」最終日の模様をフォトレポートでお届け - 4Gamer.net
上に貼ったときどさんのインタビューでも書かれているように、若いプレイヤーさんが育ちにくい環境だったり、そもそもゲームセンターも格ゲープレイヤーも減ってる現状だったりで難しいところもあるでしょうけど、格闘ゲーム界ってすごく熱くて面白いカルチャーだから、これからももっともっと発展してくれたらいいなーと思います。
ウメハラの本の感想はこちらにさらっと書きました。