りずろぐ。

ぬるくやわらかく

りずろぐ。

科学博物館の「毒展」に行って学びを得てきた

 

国立科学博物館で開催されている「毒展」に行ってきました。

特別展「毒」 <オフィシャルHP>

 

とても楽しかったし、いろいろと学びを得た。

ので、備忘録として残しておきたいと思います(`・ω・´)

 

早速ですが自分用メモ。

 

◆血液毒

血液の循環がおかしくなるやつ。

血が止まらなくなったり、血液が届かなくなった器官が機能不全になったりする。

死ぬことは少ないけどめちゃ痛い。

 

◆神経毒

神経=目や皮膚などの感覚器官からの情報を脳に届けたり、脳から筋肉などへの指令を伝えたりするもの。

神経毒はその伝達を阻害してしまうので、筋肉が動かなくなったり、呼吸ができなくなったりしてしまう。

痛くはないけど即効性があってしぬ。

 

◆細胞毒

細胞のはたらきを破壊したり阻害したりするやつ。

いろんな種類があるし、どこに作用するかもそれによって違う模様。

硫化水素や亜ヒ素はこれにあたるらしい。

 

展示の一番の見どころはこれでしょうな。

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イラガの幼虫

……を100倍に拡大した模型です。こんなん実際にいたら泣いちゃうよ!(´;ω;`)

 

このトゲトゲが「毒棘(どくきょく)」というもので、他の生き物から捕食されないように毒を蓄えているのだそうな。

戦う術を持たないいもむしちゃんにとってはとても合理的なあり方ではないかと思いました。

 

植物にも似たパターンがあるらしい。

柿やライチは未熟なうちは毒を含んで食べられないようにして、成熟したら被食されて種を撒き散らしてもらえるようにしているのだとか。

みんなよう考えるなぁ!……まあ考えてはいないでしょうけど。植物だし\(^o^)/

 

これは30倍のハブのお口。
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牙が見るからに殺る気!!

噛まれたら物理ダメージだけでも相当なのに、この牙から毒がぼたぼたと出てくるんだから恐怖ですねぇ:(´◦ω◦`):

 

ちなみにヘビは全部で3000種くらいいるんだけど、そのうちの約1/4が毒ヘビなのだそうな。

ハブは前牙類といってお口の前方に牙があるけど、後牙類というお口の奥の方に牙がある品種もいます。ナミヘビの仲間がこれやね。

以前シシバナヘビを飼いたくていろいろ調べていたときに「ずっぽり噛まれないように気をつけて」的なことが書いてあったんだけど、それは口の奥に毒の出る牙があるからってことだったのね〜と納得しました( ˘ω˘ )

 

オオスズメバチもいた。

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ハチはめっちゃ多様性あった(雑)

 

ハチの進化もさることながら、私はそれ以上に実際にいろんなハチに刺されてみてその痛みを検証している科学者がいたことがよりヤバいと思いました(ノ∀`)
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ハニービーに刺される痛みは「Lv.2」だそうです。
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・燃えたマッチ棒が落ちてきてやけどした腕に←うんうん

・まず苛性ソーダをかけ←う、うん……

・次に硫酸をかけたような←これ、いうほど耐えられるか……?(´・ω・`)

 

なおLv.4。
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ちょっとこの科学者さん痛みソムリエすぎるんよ……(´・ω・`)

 

爬虫類界最強と名高いコモドオオトカゲもいました!
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全長2m以上にもなる体躯に鋭い爪と牙、さらに毒を持っている上に単為生殖までできるとかもう生物として強すぎる。無理。勝てない。

 

これはヤマカガシ。ナミヘビの仲間なので後牙類ですね。
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ヤマカガシは元々体内に毒を持っているわけではなくて、毒のあるヒキガエルを捕食して、その毒を自分のスキルとして使っているのだそう。やり方がきたないな!

これは「盗用」というもので、メジャーどころだとフグとか、私の愛するウミウシちゃんなんかもこうして毒を得ているのだとか。ウミウシちゃん……(´・ω・`)

 

あとは植物や菌類もね。こちらはトリカブト。

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ゲーム「ゴーストオブツシマ」においてはこれを使ったら叔父上とは決別ですね。誉は浜で死にました( ˘ω˘ )

 

毒きのこもめっちゃあった。

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毒きのこの定番ともいえるベニテングダケは、実はそこまでつよつよきのこではないらしい。

それよりも割と地味めなビジュアルのきのこの方が致命的だったりするっていうんだから怖いわね。
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私には区別のつかないものも多かったので、きのこ狩りとか一生やめておこうと思いました(´・ω・`)

 

あとねぇ鉱物はちょっと守備範囲じゃないんだけど、怖いなーと思ったのは水銀の中毒症状に「うつ症状」があったことですかね。

おなかとか呼吸とかの症状は想像がつくけど、メンタルにくるの!?っていう……心が沈む原因が外部にある可能性もあるとなると、もう何を信じたらいいのかわからないよね(?)

 

他にも人類史における毒の使われ方とかもあったけど、戦争とかの話はどんよりしちゃうし、構造式にいたっては見てもさっぱりわかりませんでした\(^o^)/

 

最後は身の回りにある毒物についての展示でした。

チョコレートは猫には絶対あげちゃだめって聞いたことある。

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分類的には神経毒だそうな。

「人間も食べ過ぎに注意が必要です」……本当にね。油断してると無限に食べちゃうからね……( ;∀;)

 

各位〜〜〜!
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出口にあった研究員さんたちのQ&Aはどれも面白かったなー( * ॑˘ ॑*  )⁾⁾

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ほんとねぇ、フグとか毒だってわかってるのに「頑張れば食べられるかもしれんし!」って実際に食べられるようにしちゃう人間の情熱はすごいよねww

犠牲と根性と知性……先人たちに敬意を払わねばなりませんな( ˘ω˘ )

 

そんなこんなで毒展、とっても楽しかったです!

見どころがたくさんだったし、ほとんど撮影OKなのもありがたいところ。

すごく良い企画展なだけあって、大混雑ではあったけどね(>_<) 

 

あまりにも良かったので思わず図録を買ってしまった。

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これがまた飾っておきたくなっちゃうような装丁でしてね(ㆁᴗㆁ✿)

もちろん展示の内容がしっかり網羅されているので、復習やゆっくり見られなかった部分の補完もばっちりです!

 

科博では春にまた「恐竜博」が開催されるそうなので、次はそちらにお邪魔したいと思います。

次回の目玉は新種の鎧竜の化石ですって!楽しみだなー!( * ॑˘ ॑*  )⁾⁾

 

www.dokuten.jp